REDEEの新サービスは、個人勢のリアルイベントを現実的な開催計画へ変えられるのでしょうか。
先に押さえる要点:REDEE VTuber イベントとは?55…
REDEE株式会社が2026年7月1日に提供を始めた「REDEE VTuber イベント」について、料金、含まれる作業、採算、安全対策を一次情報から整理します。
先に結論を言うと、初めてのイベントで運営実務を一社にまとめたい人には有力な選択肢です。
ただし、税込55万5,500円からという金額は、誰にとっても安いわけではありません。集客人数と客単価を先に計算し、見積もりに含まれない費用まで確認してから判断する必要があります。
今回の主役にするニュース
| ニュース | 選んだ理由 | 読み取った動き | 個人VTuberへの示唆 |
|---|---|---|---|
| REDEE VTuber イベント提供開始 | 個人勢向けに、料金と対応範囲をある程度公開したリアルイベント支援だから | 企業所属でなくても、会場・中継・物販・現場運営を外部へまとめて依頼できる | 夢の大きさではなく、損益分岐と安全条件を確認してイベント開催を判断できる |
PR TIMESの内容要約
REDEE株式会社の発表によると、「REDEE VTuber イベント」は個人勢VTuberとVTuberプロジェクト運営企業を対象にしたオフラインイベント支援サービスです。
活動周年のファンミーティング、登録者数の節目を祝うライブ、複数VTuberによる合同イベントなどを想定しています。
企画段階から、進行台本、会場や3Dスタジオの手配、音響・照明、配信、中継、受付、物販運営までを一気通貫で支援するとしています。
規模は20名程度のお話し会から200名規模のライブまで相談可能とされ、参加チケット購入者に会場を直前公開する「シークレット会場方式」も掲げています。
提供開始に合わせ、先着2組を対象に定価から10万円を割り引くキャンペーンも発表されました。ただし、枠の残数は公開情報だけでは確認できません。
公式ページで確認できた料金と対応範囲
PR TIMESだけでは分からない具体的なプランが、REDEE VTuber イベント公式ページに掲載されています。
| 項目 | 自宅配信プラン | モーションスタジオ配信プラン |
|---|---|---|
| 料金 | 税込55万5,500円から | 要問い合わせ |
| 想定 | 関西圏、50名までのリアルイベント | 全身連動の3Dライブ |
| 会場 | ライブハウスなどの会場使用料を含む例 | 会場使用料を含む例 |
| 出演方法 | 自宅などから会場へ映像を中継 | 3Dモーションキャプチャースタジオから中継 |
| 現場運営 | 設営、受付、来場者誘導、物販代行 | 設営、受付、来場者誘導、物販代行 |
| 注意 | 要望や組み合わせで金額が増減 | スタジオや演出内容によって見積もり |
公式ページでは、チケット代と物販売上は、システム手数料などの実費を除き、原則としてクリエイター側が回収できると説明されています。
これは「売上が保証される」という意味ではありません。売れ残り、追加制作、交通費、リハーサル、決済手数料などを含めた最終損益は、個別の見積もりと販売結果で変わります。
55万5,500円を何人で回収できるか
ここが、今回もっとも重要な判断材料です。
自宅配信プランの最低表示価格だけを、チケット売上だけで回収すると仮定した場合の必要客単価を計算しました。
| 有料来場者数 | 通常価格を回収する1人あたり売上 | 10万円引きの場合 |
|---|---|---|
| 20人 | 約27,775円 | 約22,775円 |
| 30人 | 約18,517円 | 約15,184円 |
| 40人 | 約13,888円 | 約11,388円 |
| 50人 | 約11,110円 | 約9,110円 |
この表は編集部による単純計算です。
決済手数料、追加オプション、出演者交通費、グッズ原価、宿泊費、キャンセル費などは含めていません。実際の損益分岐は、これより高くなる可能性があります。
たとえば50人に1万円のチケットを販売して完売しても、売上は50万円です。最低表示価格55万5,500円には届きません。
物販売上を組み合わせる場合も、売上全額ではなくグッズ制作原価を引いた利益で考える必要があります。

深掘りから見える個人勢VTuberに使えること
このサービスの本当の価値は、会場を貸してくれることだけではありません。
VTuber特有の「本人は会場にいないが、現地体験は成立させる」という複雑な運営をまとめて扱う点にあります。
| 通常の会場手配で分かれる仕事 | REDEEがまとめるとする範囲 | 個人勢にとっての意味 |
|---|---|---|
| 会場、映像、中継、音響、照明 | 会場と配信環境を接続して運用 | 複数業者との技術調整を減らせる |
| 受付、列整理、来場者案内 | 現場スタッフが対応 | 出演者本人が遠隔でも会場を回しやすい |
| 物販レジ、引き渡し、売上管理 | 物販業務を代行 | 配信と販売を同時に抱えずに済む |
| 会場情報の管理 | 購入者への直前公開方式 | 出演者と来場者の安全リスクを下げる狙い |
つまり、比較すべき相手は「会場費だけ」ではありません。
自分で各社へ依頼した場合の総額と、連絡・管理・当日判断にかかる負担まで含めて比較する必要があります。
安全対策は評価できるが、確認事項は残る
REDEEは、過去に企画したVTuberイベントが悪質な犯行予告によって中止になった経験を明かしています。
VTuber関連イベントでは過去にも脅迫による中止事例が報じられており、会場を直前公開する考え方には現実的な背景があります。
ただし、シークレット会場方式だけで安全が保証されるわけではありません。
相談時に確認したい安全・中止条件
- 会場情報を誰に、何日前、どの方法で伝えるか
- チケット譲渡や本人確認をどう扱うか
- 犯行予告や災害時に誰が中止を判断するか
- 中止時のチケット返金と手数料負担
- 会場費、制作費、グッズ費のキャンセル規定
- 出演者の住所や接続元が現場スタッフへどう共有されるか
- 録音・撮影・SNS投稿のルールを誰が告知するか
これらの詳細は、確認した公開ページでは明示されていません。見積もり金額だけでなく、契約書や運営計画で確認したい部分です。
向いている人、まだ早い人
| 向いている可能性が高い人 | まだ早い可能性が高い人 |
|---|---|
| 周年や登録者節目など、開催理由が明確 | 「いつかイベントをしたい」以外の目的が決まっていない |
| 有料来場を見込めるコア視聴者数を把握している | 普段の配信から参加見込み人数を推定できない |
| チケットと物販の価格を事前に試算できる | 売上をすべて利益として計算している |
| 運営・中継・物販を一社へまとめたい | 会場だけ借りて低予算で自主運営したい |
| 関西圏で50名規模から検討したい | 遠方開催で交通・宿泊費が大きくなる |
無料相談の前に作る1枚メモ
相談を有意義にするには、「できますか」だけでなく条件を数字で渡すことが大切です。
開催目的:活動3周年のファンミーティング
想定人数:最低30人、目標50人
出演方法:自宅Live2D配信、会場と双方向トーク
希望内容:60分トーク、30分ミニライブ、物販、終演後のお見送り映像
上限予算:自己負担30万円まで
販売想定:チケット8,000円、物販利益平均3,000円を目標
確認事項:追加費用、リハーサル、中止・返金、回線障害時の対応
このメモを作ると、提示されたプランが自分の活動規模に合うか比較しやすくなります。
ニュースから読める流れ
| ニュースから読める流れ | 背景 | 個人VTuberの結論 | 次に取る行動 | 避けること |
|---|---|---|---|---|
| 個人勢向けにイベント運営がパッケージ化された | 遠隔出演、現場運営、物販、安全対応を個人だけで組むのは難しい | イベント開催の可否を、夢ではなく損益と運営条件で判断する | 普段の視聴者から有料参加見込みを30人・40人・50人で試算する | 割引だけを理由に、集客テスト前に契約すること |
参考にした一次情報
| 情報源 | 確認した内容 | リンク |
|---|---|---|
| REDEE株式会社 PR TIMES | 提供開始、対象、支援範囲、規模、安全対策、キャンペーン | リリースを見る |
| REDEE VTuber イベント公式ページ | 自宅配信プランの価格、含有項目、3Dプラン、売上の扱い、オプション | 公式ページを見る |
| REDEE株式会社 イベント企画運営事業 | eスポーツ大会・オンライン配信などの運営実績 | 事業ページを見る |
| HTC NIPPON PR TIMES | 2021年にREDEEで開催されたVTuberライブの形式 | 過去事例を見る |
まとめ
REDEE VTuber イベントは、個人VTuberのリアルイベントで分散しやすい会場、中継、受付、物販、安全運用を一社へまとめるサービスです。
税込55万5,500円からという自宅配信プランは、50名完売でもチケットだけなら1人あたり約1.1万円の売上が必要です。
まずは有料で来てくれる人数を30人・40人・50人の3段階で見積もり、追加費用と中止条件を質問できる1枚メモを作りましょう。
その数字が現実的なら無料相談へ進み、難しければオンライン記念配信や小規模なコラボ企画から実績を積む方が安全です。


